「敗北を勝利に転じなさい」その1
フェスティンガー理論をご存知ですか? 失敗を徹底的に研究し、寧ろ逆手に取る姿勢を感じさせます。戦時中、陸軍で名機と謳われた戦闘機はこの失敗研究からできたそうです。失敗を回避する手立てを講じるなら、成功する可能性が高くなるものなのです。
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☆★☆━━━━━━━第111回<<
『ブレイク・マンデー(^^♪』
※ 週の始まりを明るく向かえましょう。※
今週も清々しい気持ちと共に、
「目覚めの一曲」を
ご紹介いたします。
最近のテーマは
『無意識の顕在化』。
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「やさしい調べ」
シューマン
子供のためのアルバム
24.収穫の歌
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https://youtu.be/OmKqymFD9sU
☆★☆━━━━━━━第101回<<
「歴史書古事記全訳」武光誠(たけみつまこと)氏著
「上巻 天照大御神と須佐之男命」を読みました。
『週に一度、行きつけの喫茶店で
古事記の読書と内容をまとめています。』
※ 毎週月曜日早朝更新予定です ※
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『須佐之男命の結婚と須佐之男命の子孫』
①番外編
★ 八俣遠呂智を退治した須佐之男命。新しい展開を迎えます。★
国語の表現に傾向があるならば、それは極力無駄な言葉をそぎ落としていく事にあると考えます。「あ・い・う・え・お」等の音節其の物に意味を持つ事からも、その関連性を紐解く事ができるのではないでしょうか? 今回はある点に着目して、武光誠氏の「歴史書古事記全訳」と、古事記の原文其の物を記載して著わされた「古事記全釈(植松安氏&大塚竜夫氏共著)」を読み比べてみました。
章と章の間を繋ぐ文章を読んで、ちょっとした違和感を覚えました。櫛になっていた櫛名田比賈(くしなだひめ)を元に戻した。須佐之男命を民衆が拝んで縋(まとわ)りついた。足名椎が須佐之男命に娘との婚姻を申し出たり、統治を委ねた等、武光誠氏が著わした「歴史書古事記全訳(pp.72)」に記載されています。ところが、「古事記全釈」には一切その様な記載がないのです。
結婚の承諾を受けた須佐之男命は、櫛名田比賈(くしなだひめ)を「湯津爪櫛(ゆつつまぐし)」に形を変えて、ご自分の「御角髪(みずら)」にお差しになる場面がございました。以前、中山太郎氏が著わした日本巫女史で「櫛」の持つ意味についてもご紹介致しました。上代日本での有夫の標識が「櫛」だった(pp.160)のです。
文脈から、八俣遠呂智について足名椎から相談を受けた直後に結婚の承諾を受けています。つまり、この時点で婚姻が成立していたはずです。八俣遠呂智を退治した時点で、「統治に纏わる権限にも正当性が成立した」と、考えるべきなのかも知れません。
国語の表現の傾向として、極力無駄な言葉をそぎ落としていく方向性が存在する様です。上代ではよりその傾向が顕著だったに違いありません。「言霊」に象徴されるように、音節其々に意味があるからです。現代社会で著作物が著わされる時、コンテンツは出版物として、利益を生み出さなければなりません。読者に向けての解説は、作者や編集者の意図等が反映されやすいと推測されます。
武光誠氏は「律令制」の専門家ですが、その他にも多くの著書を手掛けていらっしゃいます。実際にお会いした事はございませんが、文章からは"とても優しいお人柄"が感じられました。「古代人の温かい心に触れて欲しい」と、巻頭言で武光誠氏は述べています(pp.2)。その時代の人物であれば説明が不要である語彙。国語と言う、簡素な表現を用いる特性を持つ言語体系との対峙。読み手には到底想像もできない程の苦労を味わったに違いありません。
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「古事記」にまつわるお話。
~好奇心の物実~
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『天父地母』
⑤勾玉と串刺し
なかなか物騒なタイトルです。太古の日本社会で、民俗としての「串刺し」があったのだそうです。人肉や鳥獣の肉を串に挿す事で神の加護を受ける神聖な行為だった様です。中山太郎氏は「勾玉は肝臓の象徴」だと、日本巫女史で紹介しています(pp.154)。更に、"肝臓は性器の活きの概"と、独特な表現を用いています。
- 山の神に心臓を捧げ、自分は勾玉を所持することで、加護を受ける。
- 性器崇拝により、呪力を持つ。
- 勇者の徽章であり、装身具。
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